復習問題 2026-09-22
昨日のサブネットと宛先 MAC の続きです。4問とも一度は出た形の言い換えなので、覚え直しではなく思い出す練習として解いてください。
第1問 ネットワーク(サブネット設計)
192.168.1.0/24 のアドレス空間を、8 個のサブネットに等分したい。各サブネットのサブネットマスクはどれか。
- 255.255.255.0
- 255.255.255.192
- 255.255.255.224
- 255.255.255.248
解答
c(255.255.255.224 = /27)
昨日と同じ「ブロック幅」の表がそのまま使えます。256 個のアドレスを 8 等分すると 1 ブロック 32 個なので、ブロック幅 32 = /27 です。
| プレフィックス | ブロック幅 | 第4オクテットのマスク値 |
|---|---|---|
| /24 | 256 | 0 |
| /25 | 128 | 128 |
| /26 | 64 | 192 |
| /27 | 32 | 224 |
| /28 | 16 | 240 |
マスク値は「256 − ブロック幅」で出せます。32 個なら 256 − 32 = 224。b の /26 は 4 等分(64 個ずつ)、d の /28 は 16 等分(16 個ずつ)です。
「分割数」と「1ブロックの大きさ」は逆向きに動きます。分割数を増やすほど 1 ブロックは小さくなり、プレフィックス長(/ の数字)は大きくなる——ここだけ間違えなければ、あとは表を引くだけです。
第2問 ネットワーク(ARP)
ARP(Address Resolution Protocol)の説明として適切なものはどれか。
- ドメイン名から IP アドレスを求める。
- IP アドレスから、同一セグメント内の MAC アドレスを求める。
- MAC アドレスから、そのホストのサブネットマスクを求める。
- PC が起動時に IP アドレスの割当てを受ける。
解答
b(IP アドレスから、同一セグメント内の MAC アドレスを求める)
昨日の第2問の裏側です。PC は宛先 MAC を「知っている」のではなく、送る直前に ARP で問い合わせています。手順はこれだけです。
- 宛先 IP と自分の IP をサブネットマスクで区切り、同じセグメントかを判定する(第1問の計算)
- 同じセグメント内 → 宛先ホスト本人の MAC を ARP で問い合わせる
- セグメントの外 → デフォルトゲートウェイの MAC を ARP で問い合わせる
つまり ARP が返すのは、つねに「次に渡す相手」の MACです。ARP 要求はブロードキャストで飛ぶため同一セグメントにしか届かず、だからこそ別セグメントのホストの MAC は原理的に引けません。
a は DNS、d は DHCP の説明です。名前解決(DNS)とアドレス解決(ARP)は名前が似ているので、DNS は名前→IP、ARP は IP→MAC と並べて覚えてしまうのが安全です。c のような機能はありません。
第3問 ネットワーク(NAPT)
NAPT(IP マスカレード)の機能の説明として適切なものはどれか。
- プライベート IP アドレスとグローバル IP アドレスを 1 対 1 で対応付ける。
- プライベート IP アドレスとポート番号の組を、1 個のグローバル IP アドレスとポート番号の組に変換する。
- 通信内容を暗号化して、盗聴を防ぐ。
- パケットの宛先 IP アドレスを見て、転送先の経路を決定する。
解答
b
社内の PC が何十台あっても、外から見える IP は 1 個で足ります。その 1 個を共有するためにポート番号で区別するのが NAPT です。ルータは変換表を持っていて、戻ってきたパケットをポート番号で元の PC に振り分けます。
| 変換するもの | 1 個のグローバル IP で | |
|---|---|---|
| NAT | IP アドレスだけ | 同時に 1 台 |
| NAPT | IP アドレス + ポート番号 | 同時に複数台 |
a は NAT(静的 NAT)の説明で、これが選択肢に混ざるのが定番です。「P」がポート番号の P と結び付けておけば、その場で切り分けられます。c は暗号化(IPsec や TLS)、d はルーティングで、どちらも別の機能です。
第4問 情報セキュリティ管理(最小権限)
業務システムのアクセス権限の管理において、最小権限の原則に沿った運用はどれか。
- 異動や退職を含め、付与した権限は定期的に棚卸しし、業務上不要になったものは削除する。
- 運用の手間を減らすため、同じ部署の全員に同一の権限をまとめて付与する。
- 障害対応を速くするため、担当者には管理者権限をあらかじめ付与しておく。
- 権限の変更履歴は、システム管理者だけが参照できるようにする。
解答
a
昨日の職務分掌(承認する人と作業する人を分ける)と対になる考え方です。最小権限の原則は「必要な人に、必要な範囲だけ、必要な期間だけ」——この 3 つがそろって初めて成立します。
見落とされがちなのが最後の期間で、異動しても前の部署の権限が残ったままという状態が実際によく起こります。だから定期的な棚卸し(アクセス権のレビュー)が運用に必ず組み込まれます。午後 問11 システム監査では「棚卸しが行われているか」「その記録が残っているか」という形で繰り返し問われます。
b は不要な人にまで権限が渡るので「必要な範囲」に反します。c は常時管理者権限という典型的な過剰付与で、事故も不正も被害が一気に広がります(必要なときだけ昇格させるのが正しい形です)。d は変更履歴=監査証跡を、権限を操作する当人だけが見られる状態で、これでは第三者が検証できません。監査証跡は操作する人から独立して保全するのが原則です。