復習問題 2026-09-28
昨日は記録がないので、直近でいちばん正答率の低いネットワーク(15問・30%)を軸にします。第1問・第2問は 8/25 につまずいたゲートウェイとDHCPそのものです。第3問は午後 問1(必須)、第4問は午後 問6、第5問は午後 問8 の土台です。
第1問 ネットワーク(デフォルトゲートウェイ)
PC が、自分と異なるネットワークにある宛先へ IP パケットを送ろうとしている。このとき PC が実際にフレームを届ける相手はどれか。
- 宛先ホストの MAC アドレスを ARP で直接解決し、宛先ホストへ送る
- デフォルトゲートウェイ
- DNS サーバ
- DHCP サーバ
解答
解答: b
PC は送信前に「宛先 IP は自分と同じネットワークか」を、自分の IP アドレスとサブネットマスクで計算して判定します。
- 同じネットワーク → 宛先ホストの MAC を ARP で解決し、直接そのホストへ送る(a はこの場合)
- 違うネットワーク → デフォルトゲートウェイの MAC 宛にフレームを出す。宛先 IP は最終宛先のまま、届け先の MAC だけがゲートウェイになる
c は名前から IP を引くだけ、d は起動時に IP を借りるだけで、どちらもパケットの中継はしません。
8/25 に曖昧だった呼び名の整理:
| 語 | 中身 |
|---|---|
| ゲートウェイ | ネットワークの出口という役割の名前。機器の種類ではない |
| デフォルトゲートウェイ | 宛先が自分のネットワーク外だったとき、とりあえず投げる先として設定してある出口 |
| ルータ | その出口を務める機器。IP(レイヤ3)を見て転送する |
| L3 スイッチ | やることはルータとほぼ同じ。スイッチの形をしていて LAN 内の高速転送向き |
つまり「デフォルトゲートウェイ=役割」「ルータ/L3 スイッチ=その役割を果たす機器」です。
第2問 ネットワーク(DHCP と別セグメント)
DHCP サーバが置かれているセグメントとは別のセグメントにある PC へ、同じ DHCP サーバから IP アドレスを配布したい。間のルータに必要な機能はどれか。
- NAPT
- プロキシ ARP
- DHCP リレーエージェント
- スパニングツリープロトコル
解答
解答: c
起動直後の PC は自分の IP を知らないので、DHCP サーバをブロードキャストで探します(DHCPDISCOVER)。ブロードキャストはルータを越えないため、別セグメントのサーバには届きません。そこでルータが DHCP リレーエージェントとしてその要求を受け取り、DHCP サーバへユニキャストで転送します。
a はプライベート IP とポート番号を変換して複数端末で 1 つのグローバル IP を共有する機能、b は他ホストの代理で ARP に応答する機能、d はレイヤ2のループを防ぐ機能で、いずれも別の話です。
あわせて、DHCP で配られるものを覚えておくと第1問とつながります。
- IP アドレス
- サブネットマスク
- デフォルトゲートウェイのアドレス
- DNS サーバのアドレス
「自分の住所・住所の区切り方・出口・名前を引く先」が一度に渡される、と捉えると DHCP の役目が掴めます。応用情報の午前で問われるのはこのレベルまでで、リースの細かいやり取りが出ることはまれです。
第3問 情報セキュリティ(CSRF 対策)
Web アプリケーションにおける CSRF(クロスサイトリクエストフォージェリ)への対策として適切なものはどれか。
- 利用者の入力値を画面へ出力するとき HTML エスケープする
- リクエストに第三者が推測できないトークンを埋め込み、サーバ側で照合する
- SQL 文をプレースホルダで組み立てる
- パスワードをソルト付きハッシュで保存する
解答
解答: b
CSRF は、ログイン済みの利用者のブラウザに、攻撃者の用意した罠経由で意図しないリクエストを送らせる攻撃です。リクエストそのものは正規の Cookie を伴うので、サーバ側からは本人の操作と区別がつきません。そこで「この画面から出たリクエストである」証拠として推測不可能なトークンを埋め込み、サーバ側で照合します。
混ざりやすい3つを固定してしまうのが早いです。
| 攻撃 | 対策 |
|---|---|
| CSRF | トークンで照合 |
| XSS | 出力時のエスケープ(a) |
| SQL インジェクション | プレースホルダ(c) |
d は攻撃への対策ではなく、漏えいしてしまった後の被害を小さくする措置です。「トークン=CSRF、エスケープ=XSS」は 8/22 に挙げていた混同点なので、この形でそのまま覚えてしまってください。
第4問 データベース(第3正規形)
関係が第3正規形であるといえる条件はどれか。
- 繰返し項目を含まない
- 主キーの一部に関数従属する非キー属性がない
- 非キー属性が主キーに推移的に関数従属していない
- すべての関数従属において、決定項が候補キーである
解答
解答: c
正規形は、下から積み上がる形で条件が増えていきます。
| 正規形 | 除くもの | 例 |
|---|---|---|
| 第1正規形 | 繰返し項目(a) | 1行に商品を3つ並べるのをやめ、行を分ける |
| 第2正規形 | 部分関数従属(b) | 主キー{伝票番号, 商品番号}に対し、商品名が商品番号だけで決まる状態をやめる |
| 第3正規形 | 推移的関数従属(c) | 社員番号→部門コード→部門名 の部門名を、部門表へ切り出す |
| ボイスコッド正規形 | 候補キー以外の決定項(d) | 3NF より厳しい条件 |
「間に何か挟まって決まっている属性は別の表へ出す」のが第3正規形です。午後 問6 は、この切り出しを文章で説明させる設問が定番なので、言葉で言える状態にしておく価値があります。
第5問 情報システム開発(スタブとドライバ)
上位モジュールから順に結合していくトップダウンテストで、まだ完成していない下位モジュールの代わりに用意するものはどれか。
- ドライバ
- スタブ
- プロファイラ
- エミュレータ
解答
解答: b
向きと道具の対応は次の1組だけです。
| 進め方 | 足りないもの | 代わりに用意するもの |
|---|---|---|
| トップダウン(上位から) | 下位モジュール | スタブ(呼ばれる側の代役。決まった値を返すだけ) |
| ボトムアップ(下位から) | 上位モジュール | ドライバ(呼ぶ側の代役。引数を渡して呼び出す) |
「スタブは下」と1つだけ覚えれば、もう一方は自動的に決まります。c は実行時の性能を測る道具、d は別のハードウェアの動作を模擬する仕組みで、テスト用の代役ではありません。
実務でモックを書いているなら、それはスタブ側の感覚です。午前で問われるのは用語の向きだけなので、ここは取りこぼしたくない1問です。
今日はこの5問だけで達成です。第1問と第2問は、8/25 に「曖昧なまま」と書いてあった2つ(ゲートウェイ・DHCP)に正面から当てたものです。解けなくても、解答を読めばその場で埋まる種類の穴なので、答えを見てから読むのでも構いません。