復習問題 2026-10-04
ネットワークを軸に5問。昨日の第3問(ファイアウォール)と第5問(ホワイトボックステスト)の隣に進みます。計算は1問もありません。
第1問 ネットワーク
TCP のポート番号 22 を使うプロトコルはどれか。
- FTP
- SSH
- SMTP
- POP3
解答
解答: b(SSH)
ウェルノウンポート(0〜1023)は「このポートに来たらこのサービス」と世界共通で決まっている番号です。覚える数は多くありません。午前で頻出の分だけ表にします。
| 番号 | プロトコル | 用途 |
|---|---|---|
| 20 / 21 | FTP | ファイル転送(20=データ、21=制御) |
| 22 | SSH | 暗号化された遠隔ログイン |
| 23 | Telnet | 暗号化されない遠隔ログイン |
| 25 | SMTP | メール送信 |
| 53 | DNS | 名前解決 |
| 80 | HTTP | Web |
| 110 | POP3 | メール受信(端末へダウンロード) |
| 143 | IMAP4 | メール受信(サーバに置いたまま) |
| 443 | HTTPS | 暗号化された Web |
22 と 23 が隣同士なのは偶然ですが、覚える手がかりになります。23 の Telnet が平文、22 の SSH がその暗号化版。番号が1つ小さい方が新しくて安全、と逆向きに覚えると混ざりません。
9/30 の第3問で出た OP25B は、この表の 25 番を塞ぐ対策です。番号表はそこにもつながります。
第2問 ネットワーク
ping コマンドが通信の到達確認に使用するプロトコルはどれか。
- ARP
- ICMP
- SNMP
- TCP
解答
解答: b(ICMP)
ICMP は IP の「連絡係」です。データそのものを運ばず、届いた/届かなかったという知らせだけを運びます。ping は ICMP のエコー要求を送り、相手からエコー応答が返るかを見ています。
- ARP(a): IP アドレスから MAC アドレスを調べる。同じサブネット内の宛先を特定する役。9/27 の第1問で出ました
- SNMP(c): ネットワーク機器の状態を監視・管理する。到達確認ではなく、機器の稼働情報を集める役
- TCP(d): データを確実に届ける役。ping はデータを届けるわけではないので使いません
traceroute(Windows では tracert)も ICMP を使い、経路上のルータを1台ずつ手前から辿ります。どこまでは届いていて、どこから先が切れているかが分かるので、障害の切り分けで最初に打つコマンドです。実務で打っているものが、そのまま午前の1問になります。
第3問 情報セキュリティ
WAF の説明として最も適切なものはどれか。
- 通信の IP アドレスとポート番号だけを見て、通過させるか遮断するかを決める
- HTTP リクエストの内容を検査し、SQL インジェクションなど Web アプリケーションへの攻撃を遮断する
- 社内 PC のウイルス定義ファイルを一括で配布し、最新状態を保つ
- 電子メールの送信元ドメインが正当かどうかを、署名を使って検証する
解答
解答: b
昨日の第3問でファイアウォールの3方式を見ました。今日はその「どの層を見るか」の続きです。守る道具は層で住み分けています。
| 道具 | 見るもの | 止められる攻撃の例 |
|---|---|---|
| ファイアウォール | IP アドレス・ポート番号 | 開けていないポートへの接続 |
| IDS / IPS | 通信パターン全般(検知/遮断) | ポートスキャン、既知の攻撃通信 |
| WAF | HTTP リクエストの中身 | SQL インジェクション、XSS、CSRF |
WAF は Web Application Firewall。80 番・443 番は開けるしかないので、ファイアウォールは通してしまいます。その通った後の中身を読むのが WAF です。「ポートは開いている。だから中身を見る道具が別に要る」という順で覚えると、他の2つと混ざりません。
誤りの選択肢は a がファイアウォール、c がウイルス対策ソフトの集中管理、d が 9/26 の第3問で出た DKIM(SPF・DMARC も同じ仲間)です。
午後 問1 は必須問題で、ここは毎回のように顔を出します。IDS と IPS の違いは「S = Detection(検知だけ)/Prevention(遮断まで)」の1文字です。
第4問 データベース
トランザクションの ACID 特性のうち、原子性(Atomicity)の説明はどれか。
- 処理がすべて実行されるか、まったく実行されないかのどちらかになること
- 複数のトランザクションを同時に実行しても、1つずつ順に実行したときと同じ結果になること
- 完了したトランザクションの結果が、障害が起きても失われないこと
- トランザクションの前後で、データの矛盾が生じないこと
解答
解答: a
残りの選択肢も全部 ACID の中身です。4つまとめて表で持つのがいちばん速い問題です。
| 特性 | 意味 | 一言で |
|---|---|---|
| 原子性 Atomicity | 全部やるか、全部やらないか | 中途半端が無い |
| 一貫性 Consistency | 前後で矛盾しない(選択肢 d) | ルールを壊さない |
| 独立性 Isolation | 同時でも順番にやったのと同じ(選択肢 b) | 邪魔し合わない |
| 永続性 Durability | 完了後は障害でも消えない(選択肢 c) | 約束したら残る |
原子性の実感は送金が一番です。A の口座から引いて B の口座に足す。この途中で落ちたとき「引いただけ」で終わらせないために、DBMS はロールバックで手前の変更を取り消し、処理が無かった状態に戻します。逆に完了した分を障害後に書き戻すのがロールフォワードで、こちらは永続性を支える仕組みです。
この2語はどちらもログを使いますが、向きが逆です。ロールバック=未完了を消す(後ろへ)/ロールフォワード=完了済みを再現する(前へ)。名前のとおりで、ここだけ押さえれば十分です。
第5問 システム開発技術
「1以上100以下の整数を入力する」という仕様に対して、限界値分析(境界値分析)で選ぶテストデータの組はどれか。
- 10, 50, 90
- 0, 1, 100, 101
- 1, 2, 3
- -100, 0, 1000
解答
解答: b
昨日の第5問はホワイトボックステスト(中のコードを見る)でした。今日はその裏側、ブラックボックステスト(仕様だけを見て、中は見ない)の代表的な2手法です。
| 手法 | やり方 | この仕様での例 |
|---|---|---|
| 同値分割 | 結果が同じになる範囲(同値クラス)から代表を1つずつ選ぶ | 50(有効)、-5(無効)、500(無効) |
| 限界値分析 | 範囲の境目とその両隣を選ぶ | 0, 1, 100, 101 |
限界値分析が効くのは、バグが境目に集まるからです。< と <= の書き間違い、ループを1回多く/少なく回す誤り、配列の添字のはみ出し。どれも「ちょうど端」でだけ姿を見せ、真ん中の 50 では絶対に見つかりません。
選択肢 a は同値分割の有効クラスから3つ選んだだけで、境目を1つも踏んでいません。c は下限側だけ、d は無効な値だけで、上限 100 の境目が抜けています。
午後 問8(情報システム開発)では「このテストケースで不足しているものを挙げよ」という形でよく問われます。そのとき最初に疑うのは境界。実務のコードレビューで off-by-one を見る目が、そのまま点になる分野です。
5問のうち、第1問と第4問は表を1つ覚えるだけ、第2問・第3問・第5問は「どの層・どの向きか」が分かれば解けます。解けなくても、解答を開いて表を読むだけで今日は達成です。